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小野田 忍; 平尾 敏雄; Laird, J. S.; 若狭 剛史; 山川 猛; 岡本 毅*; 小泉 義春*; 神谷 富裕; 伊藤 久義
Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.173 - 176, 2004/10
近年、高エネルギー陽子がフォトダイオード中で誘起するビットエラーに関心が高まっている。高エネルギー陽子がフォトダイオード中を通過するとき、弾性散乱や核反応によって副次的に高エネルギー荷電粒子が放出される。例えば、シリコンの結晶に陽子が入射すると、最大数十MeVのエネルギーを持ったHe, C, N, O, F, Ne, Na, Mg, Al, Si, P等の荷電粒子が生成される。これらの荷電粒子は半導体素子中でエネルギーを失い、高密度の電子正孔対を生成する。その結果、シングルイベント過渡電流が発生し、ビットエラーが引き起こされる。このような背景から、荷電粒子による過渡電流を調べることが重要な案件であると考えられている。本実験では、TIARAのタンデム加速器からのさまざまなエネルギーを持つC, N, O及びSiイオンが誘起する過渡電流を測定した。実験結果から、さまざまな条件下でのパラメータ取得を行うことができた。また、測定結果とモデル計算による結果を比較し、PINフォトダイオードで発生する過渡電流について議論した。
遠藤 章; 高田 弘; 山口 恭弘
JAERI-Data/Code 97-039, 37 Pages, 1997/10
高エネルギー陽子による核破砕反応で中性子発生用金属ターゲット中に生成され、かつ、ICRPにより線量係数が与えられていない11種類の放射性核種について、それらの吸入摂取に対する線量係数を計算した。計算にはICRP Publ.66の呼吸気道モデルに基づくLUDEPコード及びNUDATの放射線データを用いた。これらを用いて計算される線量係数の妥当性を評価するために、66核種についてICRP Publ.68の線量係数との比較を行った。本計算方法で算出される線量係数は、計算に用いる放射線データが大きく異なる核種を除けば、ICRP Publ.68の値と良く一致することを確認した。計算された線量係数を基に、年摂取限度及び空気中濃度限度を算出した。これらの線量係数、限度等は、大型陽子加速器施設における換気設備等の設計や的確な内部被ばく防護を実施するうえで極めて有効である。
加瀬 健; 小無 健司
PNC TN8420 92-022, 33 Pages, 1992/11
放射性廃棄物の消滅処理は原子炉によるFPの消滅処理が1964年にBNLのSteinbergによってはじめて提案され、1970年代にはいろいろな消滅処理方法が研究されていた。一時、研究は中断されていたが、1980年代後半になって、再び消滅処理研究が注目を集め、現在盛んに研究が行われている。本報告書は、その各消滅処理研究の概要及び、最近の消滅処理研究の現状と動向をまとめたものである。
冨増 多喜夫*; 田中 隆一; 谷川 庄一郎*; 小無 健司*; 水本 元治; 山崎 鉄夫*
日本原子力学会誌, 33(11), p.1016 - 1048, 1991/11
被引用回数:0 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)近年、低速陽電子や自由電子レーザーなどと関連して、新しいビーム技術が著しく進展している。また従来からのイオンビームの分野においても、さらに高度な利用に向けていろいろな計画がすすめられている。このような動きに伴い、ビーム技術の先端的な応用も、材料、物性、同位体分離、生物などの分野において、ますます拡大してゆきつつある。このような時期に当り、これらの新しいビーム技術について、特に興味のある応用例に重点を置いて、平易に解説する。長寿命放射性核種の消滅処理については、高エネルギー陽子の核破砕反応を利用する消滅処理に関し、原研で検討されている高速中性子を用いたシステム、ロスアラモスでの熱中性子を用いたシステム等に関して解説する。